プレスリリース掲載

平成26年11月26日(水)の日刊工業新聞紙面に弊社新事業 三次元透明模型 ExhiBits(エキシビッツ)のプレスリリースが掲載されました。

掲載記事全文

 日本ビジュアルサイエンス(NVS、東京都新宿区、滝克彦社長、03-5155-5561)はX線コンピューター断層撮影装置(CT)などで取り込む実物の3D画像をもとに、対象物の内部まで“見える化”するリアルな模型を製作する新事業を立ち上げる。CTから得た断層画像をソフトウエアで圧縮処理し、半透明なプラスチック板に印刷し積層させ模型を作る技法を考案した。自動車やエレクトロニクス、材料、土木、バイオ・医療などの試作・解析への応用も視野に幅広い産業分野へ展開を見込む。

 NVSは学術・教育分野を手始めに、同事業を開始する方針。NVSが開発した技法は、断層画像を印刷した半透明なプラスチック板を積層させた状態で、正面から見ると、1枚1枚の画像が精緻に重なり、対象物をX線で撮像したように内部が透けて見える。高額な装置で撮像する3D画像は通常、モニター上や印刷物で閲覧するが、模型化により、新しい表現法への道を開いた。

 この技法は部品の配置や材料の構造などを3D画像ではなく、実際に確認できるといった手法にもつながる。このため、産業分野の新たな試作化技術として、研究開発や製品設計にも応用できそうだ。

 立体データから3Dプリンターで模型を作ることは一般化している。だが、対象物の内部が見える上に、宙に浮いたような表現ができるのはこの技術だけ。対象物が生物ならば内蔵や欠陥まで透けて見え、分かりやすくするために血管への色付けなどの表現も可能。

 CTによる断層画像を単に印刷して積層してもリアルな模型は作れず、NVSが開発した独自ソフトウエアによる画像処理と、模型を見やすくセンスよく仕上げる技能がカギとなる。

 試作では昆虫のCT画像数百枚を画像処理で15枚に集約し、プラスチック板に印刷して積層した。昆虫の体の仕組みが精緻に分かるうえ、「1枚取り出して見ることもできるなど、展示物としてのデザイン性が高い」(滝社長)のも特徴。昆虫などの標本を新しい表現でみせることも可能。

 1品ごとの受託生産となり、料金は画像処理と製作を含め1個当たり20万円程度から。研究成果のプレゼンテーションや教育などでも新しい展開が見込まれる。

日本ダイカスト会議・展示会での展示